312( ´∀)・∀),,゚Д)さん2019/04/27(土) 07:43:27.30ID:Z0rYODVF0
◎完璧とミスの狭間で


物語を書く際に、この人物にどれだけ誤りやミスを起こすか、という頻度の問題がある気がする。

ミスが多すぎると、
ストーリーは迂回が多くなりテンポを崩したり、キャラが必要以上にバカっぽく見えたり、空気の緊張感や凄みが減ったりする。

反対に無さすぎると、
テンポはスムーズだがスムーズ過ぎて山が出来ずにメリハリが生まれない、完璧すぎて共感しにくい、超人たちの空間には現実感はあったもんじゃない。

バランスの問題だと思うけど、必要以上にミスを犯すような作品は、どうもイケテナイ気がする。

野球やサッカーで塩試合と呼ばれるものは、エラーを繰り返したりする。
接戦と呼ばれるものでも、緊迫した試合と野次が飛ぶ泥仕合の間にあるのは、
名プレイの連続と言うよりも、ミスやそれに連なる拙さの頻度によるものじゃないだろか。

でも、そのミスの減っていく過程こそ「成長」を描くことにもなるわけで。
ミスさえも微笑ましくなるキャラというのも確かにいる。

完璧なキャラと言うのは実は書きやすいように見える。ミスさせなければいい。
むしろ、如何に間違いやミスを効果的に配置するか、説得力を持って提示するか。
そこにテクニックが求められるように思う。

だから大事なのは、間違いというのは必要だけど、その間違いの「質」「性質」に気を付けること。じゃない?_

「如何にミスを書くか」という視点。これを視点の中心に。


313( ´∀)・∀),,゚Д)さん2019/04/27(土) 07:44:22.00ID:Z0rYODVF0
◇ディーン・R・クロンツ「ベストセラー小説の書き方」 P157

4)相次ぐ困難は決して登場人物の愚かさに起因してはならない。

もちろん主人公が欠点を持つことは構わない。
むしろ、主人公を釣り合いの取れた、いかにもどこにもいそうな人物にするためには、欠点の一つや二つ持たせなくてはならない。
たとえば彼は美人に弱くて、そのために、、すごいブロンド美人が殺人鬼であったことに気付かないとか、
あるいはオッチョコチョイだとか、せっかちであるという具合にだ。

彼がその性格ゆえにいろいろなあやまちを犯すのはかまわない。

が、彼が愚かすぎて先を見る目がなかったために、困った事態に陥るというのはいただけない。

もしもトムが、殺人鬼が待ち受けているのを知りながら、武器も持たず、不用意にどこかの部屋へ行ったとしたら、
彼は何をされても仕方がない。
読者はそんな主人公を心配してやる気持ちを失うだろう。


314( ´∀)・∀),,゚Д)さん2019/04/27(土) 07:46:34.84ID:Z0rYODVF0
◇バトルにストーリーで動きをつけようとすると。

1 知略の上に知略を重ねる。力の弱い主人公が、知恵を使って、強敵を倒す。
  策略のぶつかり合い。裏をかき合って、敵も賢かったりする。

2 ミスが勝敗を分ける。力の弱い主人公が、相手のミスを助けとして、強敵を倒す。

迫力あるバトルを書こうとしても、2を基本としてしまうと、悪例に近い共感の薄いものになってしまいそう。
一見、絵面は1に近いから面白そうに見えるのだけど、読んでいてどうもスピードや緊迫感のないものはこういうのが多い気がする。
相手も味方も「しまった」(或いはそう置き換えれるセリフ)ばかりを連呼するようなバトルは、ちょっと危険な気がする。

ただ、2も使いようによっては、面白みを生む。ただカタルシスのあるエンタメ方向とは違うもののように思う。


315( ´∀)・∀),,゚Д)さん2019/04/27(土) 07:51:44.31ID:Z0rYODVF0
休憩

なんか抽象的だな。中傷していいよ。
ここから具体例を出しながら、もう少し切り込んでいくつもり。

JOJO
AA FANTASY
ヒカルの碁
月の砂漠をさばさばと
クレヨンしんちゃん

あたりを取り上げようかって。

野暮用があるので、続きは夜にずれこみそうだけど。ゆらりと行きたいです。あせると凡ミスが増えるからなーん。


316( ´∀)・∀),,゚Д)さん2019/04/27(土) 11:23:58.72ID:c0sDb9Hn0
>ミス
最近だと「プレイボール2」がミスに至るまでの心理や状況の描き方が上手くて、
なるべくしてそうなるみたいな説得力がある


317( ´∀)・∀),,゚Д)さん2019/04/27(土) 12:55:00.85ID:Z0rYODVF0
へへへへ、どうも。コメント嬉し。

>プレイボール2

アンテナ狭くて、知らんかッター。超大御所の作じゃないっすか。うー、暇が一杯あればいけるかなー。覚えとこ。

あれだよな、野球物でプレイの凄さとか知名度を考えればプロ野球に行きそうだけど、やっぱり甲子園もの、それもピークが地方予選にあるものに名作が多いよね。

読者が年齢的に近いとか、あるんだろうけど。

ミスも大きな要素じゃないかな。
ミスを起こしやすい肉体的に精神的に未成熟なキャラ達。ミスを通して成長も書ける。
あと、一度のミスが夏を終わらせる的な、一つのエラー、好プレイが明暗をはっきり分けるところ。とか。

そう言いつつ、あんまり読んでないんだけどな。高校野球もの。コージィさんなら「砂漠の野球部」、ジャンプなら「ルーキーズ」、そんくらい。
あとタッチのこの試合は印象的だった。
https://www.kiss-anime.ws/Anime-touch-episode-41


318( ´∀)・∀),,゚Д)さん2019/04/27(土) 15:33:27.91ID:Z0rYODVF0
◇1 知略の上に知略を重ねる。力の弱い主人公が、知恵を使って、強敵を倒す。
    策略のぶつかり合い。裏をかき合って、敵も賢かったりする。

1はJOJOが代表ですよね。
特に第2部ではあまり強くない主人公が、圧倒的な化け物を相手に、知を使って闘う。凄い作品。
更に、敵も凡ミスで負けるわけではなく、むしろかなり頭を使って駈け引きを行う。
スタンドみたいなそういう分かりやすい形や影響ってのは3部からだけど、ここからもう凄くなってる。

アスキーアートで言えば、
「2ちゃんのキャラにスタンドを発現させるスレ」がJOJO系では有名だが、そこまで熱心に追うことは無かった。
やっぱりオリジナルが凄すぎて、発想はしやすいけど、知識や知恵が追い付かない素材のような。

似た影響を受けたものとして、ここで挙げたいのはこれ。

「AA FANTASY」
http://aafantasy.is-mine.net/

いちごBBSで連載していて、FFを初め逆転裁判のパロとかもあったけど、JOJOの影響も濃い能力者バトルが展開されていく。
ただ、読むのを躊躇う文章ボリュームってのはある。

ここでは 34話からの「ギコルツVSロングアロー」を流し見するだけで精いっぱいだった。
ただ、そこだけでも植物の知識が土台にあるし、銃の照準とか扱いとか、知っている気がする。
そういうちょっとした深みのある設定と、良くも悪くも出てしまう長文設定語り、そこにバトルの駆け引きが加わって。
AAものバトルとしては重厚さと、奥のあるものを展開している。

ミスも含めて濃く語ろうとすると、バトル物のある分かりやすさ、痛快さが失われてしまうデメリットがあるのかも。
よくわからんが、「ワンパンマン」がウケルのとか対極にある気がする。

素直にこれは目を通してとは言えないけど、これは凄くマイナーないちご産なだけあって、紹介したいなって。


319( ´∀)・∀),,゚Д)さん2019/04/27(土) 15:39:17.69ID:Z0rYODVF0
◇2 ミスが勝敗を分ける。力の弱い主人公が、相手のミスを助けとして、強敵を倒す。で、思い浮かぶのが「ヒカルの碁」の対伊角戦。

ヒカルの碁 39話 - 魔の一瞬
https://www.youtube.com/watch?v=0FqKC7XjFsQ

これまで無敗で本命のキャラがミスをするから葛藤と驚きを生むが、
またそれまでにメンタルが弱くて勝ちきれないという伏線もあるが、
もやもやの含む結果で、トーナメントの勢いも減った気がするし、伊角は調子を崩し試験そのものも敗退、
再起までにそれなりの話数を割かなければならなかった。

けれど、これはフェアプレーばかりの少年漫画から脱していく作風の深化でもある。

連載を通した本線として、最初は初心者で失敗してばかりいたヒカルの成長を、相手を動揺させて失敗させるまでになる。
という間接的な形で描いている。

何よりも伊角と言うキャラがこの敗戦から生きて、追い風のように人気は増えたし、続く成長エピソードへの助走と言うか屈んだと言うか。
でも、本編の連載内で再び北斗杯などのメインには、このつまずきのせいで間に合わなかった。

これは凄くリスキーな選択で、ミスを書くって言うのは勝利への優れた戦略を練るのと同じくらいに難しいなってのは思う。


320( ´∀)・∀),,゚Д)さん2019/04/27(土) 15:42:11.68ID:Z0rYODVF0
◇ミスと完璧。裏表と言うよりも、混然一体にあるからこそ。

ここらへんは明確に分ける必要はなく、むしろ安易にレッテル張りをすると何かイカン気がする。
ミスと成功がドラマチックに脈打ち、ある人にとっては成功でも、ある人にとっては失敗で、ある人にとってはどうでもいい他人事とか、
多角的に一つの出来事を映すことも可能だろうし。
時によってこれは失敗だった、いや更に時が経つとあれこそが成功の転機だったとか。
小さな次元での成功、ミスを超えた先に、物語のドラマがあると信じたい。

この二つが凄く目まぐるしく移り変わるのが、先のJOJO。
先日のリゾットVSドッピオ戦

https://littlestar.wp-x.jp/jojoougon26/
https://littlestar.wp-x.jp/jojoougon27/

ストーリーラインからして見事です。
バトルの切っ掛けでリゾットに有利に働くエアロスミス。ドッピオの犯した音に反応するというミス。
そこから知略を巡ったバトルが繰り広げられ。
足に受けたダメージが、そのまま攻撃の起点となるとかとか。
そして勝敗を決したのは、その最初のエアロスミスという皮肉。

ミステリとしても能力の魅せ方、謎解き、応用と、上質。
キングクリムゾン自体、読者に未来を先読みさせる形で(ミスリード込みで)提示するというミステリと相性のいい能力。

キャラにしても。
リゾットは、仲間に対して
「浮かれるな、落ち着いて行動しろ、失敗はイコール死だ」と諭すほどに冷静。

その言葉通りにクールに暗殺を行おうとする。
だが最後に浮かれてしまい、高揚感を持って、笑みを持って語ってしまう。
ボスの正体に夢中で、他への警戒を怠ってしまう。

ここは大きなストーリーではボスの正体を求めた故にその仲間たちが全滅しているという犠牲が昇華されようとする喜びとか。
浮かれても仕方がない、説得力あるラインが流れている。

ボスにしても苦戦したのには致命的なミスがあって。
リゾットの力を低く見積もって、自らを表に出さないというのがイカンかった。

だが、これも大きなストーリーでは、ボスの正体をひたすらに隠そうとする流れ、実の娘すらも殺す、しかも自分の手によるものでないと安心しない。
という、どうしようもない流れがある。

もちろん、このボスのミスは、次回のエアロスミスを使うナランチャとの駆け引きで不利を生み、
ボスは何らかの挽回策が必要となっていく。

最強のボスにしても、敢えて弱点のようなキャラを作って、それでバトルもストーリーも流れを立たせる。

これはバトル物を書く人には、一つの大きすぎる指標となるよな。あー、バトル物なんて書きたくないんだよ。
自分は見るのは好きだけど、書くのは下手だから。


321( ´∀)・∀),,゚Д)さん2019/04/27(土) 15:45:43.92ID:Z0rYODVF0
◇キャラクタとミス

文 芸 ナ イ フ 魅力的なキャラクター
http://pearldiver.blue.coocan.jp/knife/sousaku/3chara.htm

 とにかく、何かしらギャップをつくることを考えてみて下さい。
 強いキャラなら何らかの弱さを。
 弱さの中にたった一つの信念や必然性を。
 完璧さを揺るがす何らかの不完全さを。

これはキャラ語りで使った、ギャップを作ると被るか。
一つ補論すると、とんでもなく強いキャラにも、一つの負けたりミスする要素を入れたり、
反対に負けるために居るような噛ませ犬キャラにも、一つの何かしらの光明だったり散り際の美学だったり。

そういうところの複雑味かなって思う。
サクセスそのものや、ミスそのものの魅力は確かにあるけれど。
その、どちらに転ぶかという「過程」のスリリングさという魅力だって、ドラマには必要。
そこでの予想の難しさや、二転三転するストーリーは、きっとその結果の印象を更に引き立たせる。


あと、ゲームで言えば、ミスがキャラクタを引き立たせる。
完璧なノーミスのゲーム体験よりも、プレイヤーの間違いがある程度あった方が、ストーリーを深く楽しめれる作品に、「逆転裁判」シリーズがある。
2chモナギコ版。
http://netlife5.nobody.jp/flashdetail/gyakuten.htm

これは提示される謎に対して、幾つもの選択肢から一つの証拠品をつきつける推理なミステリゲームなのだけど。
出色なのはそのミスしたときの各キャラのリアクションなんだよ。

プレイヤーのミスでゲームではペナルティと言うかイエローカードを貰うのだけど、それはゲーム進行では単純にマイナスなのだけど。
ストーリーを楽しむという点では、裁判長や証人やライバルの意外な一面や多彩な表情を見ることが出来るし、
ちょっとへぼなおっちょこちょいで頼りなくも、決める時はビシッと決める主人公の魅力、というのはある程度ミスをするゲームプレイでこそ引き立つ。

ミスを楽しめれるゲームとして、「逆転裁判」の構造や発想はなかなかにコロンブス。


322( ´∀)・∀),,゚Д)さん2019/04/27(土) 16:30:15.43ID:Z0rYODVF0
◇ミスこそ面白いのだ。「月の砂漠をさばさばと」に思う。

北村薫の「月の砂漠をさばさばと」のワンエピソードに「聞き間違い」というのがある。
小説で完璧な無駄のないストーリーを目指す場合、少しの言い間違い、「なんていったの?」とかそういう回り道は
タブー視されてしまったりする。
でも、そういうところは使いようによっては武器になるし、特に言語獲得が十分でない幼児を扱う場合、欠くことのできない要素だと思う。

それをメインにして、話を展開して、面白みを作るところに、この短編の醍醐味があるように思う。

「花王に豆まくと思う」

「あの青に間に合うと思う」

ここらへんチャーミングだよな。花の王様に豆をまく。ってちょっとイメージするだけで何か広がって来る。
なんてない言葉が、ユーモアあふれるものに変身する。


「……ねえ、新着図書の案内に『般若大行進』っていうのがあったよ」

何だか怖そうな本です。般若と言うのは、角が生え口が耳まで裂けたお面のはずです。
それが大行進するなんて、ものすごい話です。

「それって小説?」
「……良くわからないけど、題から考えたら、中は写真が多いんじゃないかな」

「「映画?」
「違うでしょう」

「変な本だね」
「変な本じゃないわよ。……犬や猫の本って一杯あるわよ」

⇒「般若大行進」⇒「ワンニャン大行進だよ」

これはミステリらしく謎解き風になってるんだよな。
聞き間違いをするさきちゃんという前提認識があるから、読者もこれの素は何だ、何のことを言っているんだ、
とさきちゃんと一緒に「?」を共有して、読み進めれる。

これはまた「認識のズレ」というのを巧みに使っている。
想いが通じ合わない、言葉が通じ合わない、そのもやもやとした感じが、
その克服を通じてか、いやその曖昧な感じこそがミソなのか、却ってアットホームで温かな人間らしい関係を作っていく。

これはAA作品でも最近見ていて「姉がうざい」とか、どうだろう。ちょっと通じてない? ミスの感じとか?
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/aastory/1556065345/


323( ´∀)・∀),,゚Д)さん2019/04/27(土) 16:33:42.49ID:Z0rYODVF0
◇ミスを受け入れる、或いは正す基準、そこに作家性が出る気がする。「月の砂漠をさばさばと」に思う。

この二つの花王とワンニャン大行進の誤り、お母さんは笑いながら聞いていて、特別に正そうとかもっと注意して聞いてとか言わない。
温かく見守るような、ミスを楽しそうに受け止める姿に、なにか和み、情と言うのを感じる。

ただ、そのお母さんとさきちゃんも同じエピソード内でこうやり取りする。

「あ、あの子、確か幼稚園が同じだったわね」
「うん」
「一つ上だったよね」
「ありさちゃん」
「そうか。どんな字……書いたっけ?」
「《あ》はね、えーと」
さきちゃんは、知っている漢字を頭の上に並べてみました。そして、答えてみました。
「―《悪魔》の《悪》の心のないやつ」

お母さんはちょっと困って、
「《あ》は違う説明をした方がいいよ」
「どうして」
「うーん。やっぱり失礼だろうねえ」
「じゃあ、何て言ったらいい?」
「《亜細亜》の《亜》かな」
「《アジア》は《カタカナ》だよ」
「……そうか」
確かに、小学生には説明しにくい字です。

つまり、聞いていて周りを笑わせたり和ませたりする「間違い」は暖かく受け止められるが。
お母さんは、本人が聞いたら傷ついてしまうような種の「間違い」は正そうとする。
正そうとするあまり、子供には難しすぎる例えを使ってしまうという「間違い」をお母さんも犯してしまう。

でも一見コミカルに思えるところに、なあなあの依存関係を超えた、娘を陽の方向に導き育てようとする母子の関係が透ける。
ように思う。

つまり、何かに失敗したときに、失敗そのものだけでなく、それがフォローされるか、打ちのめされつつも立ち上がる意思を見せるか、
さっと流されるか、或いは使い捨てられるように忘れられるか。

そういうところに、間違いを犯した人の思考描写以外にも、他のキャラのリアクション、作中の出来事などを通して、
見せられる様々な波紋、
そこに作者の目線が出るし、好ましい作品と言うのは、そこらへんを凄く考えて、キャラクタがミスをした後に全力を費やしていく。
ものじゃないんかなー。ちょと怪しい。


324( ´∀)・∀),,゚Д)さん2019/04/27(土) 16:35:12.79ID:Z0rYODVF0
シード・フォー・ホープ
http://a0014028.html.xdomain.jp/seed5.html

231 :( ´∀)・∀),,゚Д)さん:2014/02/14(金) 20:30:44.99 ID:x2qsFg+w0 .
     ∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧
   <                   >
  <   おじちゃん、料理、上手!  >
   <                   >
    VVVVVVVVVVVVVVVVVVV


       ∧ ∧        (ヽ /)(())っ゚
   / ̄ヽ(*´∀)   __,,,,__ (Д-*) ┃ ̄ヽ
   (/(/ と  ∞つ  ヽ、ノとy   ノヽ)ヽ)ヽ)
       U U         .|  |
     |二二二二|       U`J

                 __∧_____________
               /
               |  そりゃプロだからな。
               |    昔はパティシエもやってたんだよ
               \                  
                  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

232 :( ´∀)・∀),,゚Д)さん:2014/02/14(金) 20:31:19.32 ID:x2qsFg+w0        ________
     /
     |  ぱていしぇ?
     \_ __ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        V    |   パティシエ!
             \
               ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

       ∧ ∧        (ヽ /)
   / ̄ヽ(*´~)       ∩  *) / ̄ヽ
   (/(/ と  ∞つ      ヽ   Jヽ)ヽ)ヽ)
       U U         .|  |
     |二二二二|       U`J
                 __∧_____________
               /
               |  デザート専門のコックさんといったところかな?
               |     まあ駆け出しの頃だったけど。
               |
               |    あの頃はデザートなんて卒業して、早くスープ係りに、肉料理係りに、
               \ そんで料理長になりたい、なんて夢を持っていたっけ
                  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


325( ´∀)・∀),,゚Д)さん2019/04/27(土) 16:35:50.93ID:Z0rYODVF0
233 :( ´∀)・∀),,゚Д)さん:2014/02/14(金) 20:31:51.83 ID:x2qsFg+w0 .
     ∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧
   <                   >
  <   皮はおっきくね。        >
  <   フライパン一杯になるまで   >
   <                   >
    VVVVVVVVVVVVVVVVVVV
                 _______________
               /
               |  人の話、聞いてる?
               |    まあ、いいや、ほいさ
               \                  
                  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

                                ジュッ!
       ∧ ∧        (ヽ /)
   / ̄ヽ(*´∀)       ∩  ,,) / ̄ヽ
   (/(/ と  ∞つ      ヽ   Jヽ)ヽ)ヽ)
       U U         .|  |
     |二二二二|       U`J

子供のキャラは、言い間違いや聞き返し、ちょっと言葉や会話がおぼつかない描写を入れることによって、
かえって「らしさ」が出る気がする。
ここではパティシエという用語や設定の説明にワンクッション置くような形として。うーん。後付けだな。


326( ´∀)・∀),,゚Д)さん2019/04/27(土) 16:59:37.24ID:Z0rYODVF0
◇間違いはユーモアやウォームを生む。「クレヨンしんちゃんから」


園児の言い間違いで、もっとも有名なコンテンツは、「クレヨンしんちゃん」じゃないだろうか。
下品なネタや、どうも派手なネタに注意が行きがちだが、しんちゃんは驚くほどに柔軟に言葉で遊び、色んな用語を使う。
それがオトナを振り回したり、距離を縮めたり。
クレヨンしんちゃん自体、間違いを多くする、問題児を中心に展開していくし。

その時に、間違いをおかしつつ、でも憎めないのは、園児と言う年齢の言い訳と、しんちゃんらしいキャラクタにある気がする。

またしんちゃんの言葉遊びのユニークさを保つために、敢えてひまわりには言葉を覚えさせないで赤ちゃんを保っている気がする。

一番お勧めするというか、これ以外になかなかアンテナが広がらない。でもおもしろいエピソードがこれ。

こだわりのコーヒーショップだゾ
http://jp.channel.pandora.tv/channel/video.ptv?ch_userid=jpchan04&prgid=46101390

         ・・
「コーヒー豆を挽いているんですよ」
       ・・
豆ギターを弾く。

という分かりやすいミス、聞き間違いを入れつつ。

妙味のある言葉遊びまであって。

「じゃあ、カフェオレ一つ、コーヒー抜きで」
「それはただのミルクでしょ」

「カフェオレ、コーヒー抜きでございます」
「おー、ただのミルクみたい」
「ただのミルクだって」


オチは素晴らしい間違いでシメラレル。

「へー、コーヒーの美味しいカレー専門店か……」
「カレー専門店ではなく、コーヒー専門店なんですがぁっ……」
「おらもカレー」
「わたしも」

ストーリー自体も、脱サラして客を見ないこだわりのコーヒーショップを開店する。
あまり繁盛しそうもない大きなミスをしそうな感じが、全体の伏線になって。

エラーに近いコンセプトとは外れたカレーを出すことで展開していき。

カレーショップになることに泣いてしまう店主。店主は失敗したと思っている。
でも、他のみんなや恐らく視聴者も、よかったじゃんと思ってしまう。
そこらへんの成否の認識のズレが微笑ましさに、一つアクセントを加えている。


327( ´∀)・∀),,゚Д)さん2019/04/27(土) 17:17:44.59ID:Z0rYODVF0
◇「間違い」は時に感動を生む 「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツオトナ帝国」より

ひろしの回想
https://www.youtube.com/watch?v=58d-QX0WU6c

この回想シーンにはハイライトのような名場面だらけだったり成功者の語る自分史のような、そういう輝きの凝結と言うわけではない。
失敗、ミス、迷いと言うのがこれでもかと入れられている。
平凡な日常シーンも、効果的に絞られてはいるが、混じっている。

女の子に失恋し、駅で迷い、仕事で誤り、パソコンでミスる。
そういう負の間違いが、むしろそれをも包み込む想い出の強度や熱量を高めていて、
やるせない部分が、また取り返せない失敗の数々が感動に渋い味を添えていて、
それでも残る家族の安らぎをしみじみとさせ、これからの恐らく順風満帆ではない未来への暖かなエールにもなっている。

つまり間違いがあるから感動する。笑いも作れる。笑い泣きには、実は間違いってキモじゃ。綺麗で美しいだけじゃなくて。

クレヨンしんちゃんはギャグ物としてそれまで地歩を固めていて、ここにこういう種の感動を入れることは考えられそうでにくくて、
それこそこれは一歩たがえれば、ミスの一つとして語りつがれもしたと思う。

そういうオーソドックスとは外れた路線は、作品の質や幅を広げるためにここまで効果的に用いられれば、
認められるものだし、後世にも伝わるものだし、むしろ新しいスタンダードを異端だったこれが切り開いたともいえる。

間違いにも王道にも、フロンティアスピリッツのような意思が添えられると、なんか自分好みな感じがする。