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名無しのAA書きさん:2022/12/04(日) 20:58:23
AAライブラリー(改) 第9回

猫のいる生活
ttp://ut1118.web.fc2.com/cat.html

この人の作品は、実話をベースにしたようなリアリティがあって、それに加えて。
動物番組にあるような過剰なネコラブではなく、生活の中の家族の一員に送るような愛情を感じる作品です。

しみじみとする地味さでありながら、滋味深いテイストは、さり気ないアスキーアートの上手さ、込められたひと手間にもあると思います。

人間を八頭身サイズ、猫をギコサイズにすることで、人とペットの大きさを自然と感じさせ、またそれが微妙な距離感を生み。
またギコネコのAAも、あまり角ばらず、緩い丸い線を使うことで、なんとなくなカワイサを出してます。

この技術は本当に巧くて、しぃを猫として扱うAAのギコハニャーンなAAとは一線を画したような、リアル猫に近い描写もあって、ほんと上手い。


これは自分の感覚なんだけど。
空子とフーンの微妙な距離感。愛情はあるんだけど、人間の赤ちゃんに対するようなものではなくて、猫を猫として自然と受け入れる。
たしょうの異種ゆえのいざこざに、時にむかつきながら、時に癒されながら。
でも、決して溺れれることなく、見放すことのない柔らかな視点。
そこにいて良いんだ、ずっとそこに居て欲しいんだ、欲しかったんだ、という祈りのような感情。
そういう人にわたしはなりたい。
そういう想いをわたしはあなたに、色んな人に、抱き続けていたい、そう思わされる作品でした。

この作品の通底に流れる情は、決して情念深いような強いものではないのに、それなのに、時に暖かく、時に熱いものがこみ上げてきそうな。
そんな類のものなのでした。

猫はいいね。